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ロータス特定技能申請サポートセンター運営:行政書士法人ロータス

COLUMN

特定技能1号の在留資格認定申請で必要な書類を種類別に整理する

特定技能1号の在留資格認定証明書交付申請では、受入れ企業・外国人本人・登録支援機関の三者がそれぞれ異なる書類を用意する必要があります。出入国在留管理庁が公表する申請書類一覧(特定技能関係)をもとに、「誰が・どこから・何を取得するか」という準備主体の観点で整理することが、抜け漏れを防ぐ最も確実な方法です。 関連する内容は「特定技能外国人の受入れ企業が変わる場合(転籍)の手続きと関係者の役割」でも解説しています。

認定申請の必要書類:準備主体別の結論

  • 受入れ企業(特定技能所属機関)は、雇用契約・社会保険・納税関係の証明書類を中心に用意する
  • 外国人本人は、技能試験・日本語試験の合格証明書、健康診断書、パスポートの写し等を用意する
  • 登録支援機関に支援を委託する場合は、支援計画書と委託契約書の整備が必要になる
  • 書類の種類は分野によって異なるため、分野別運用要領と出入国在留管理庁の申請書類確認表を必ず確認する
  • 一定の要件を満たす企業は、適格性書類(登記事項証明書・納税証明書等)の提出を省略できる場合がある

1. 認定申請で求められる書類の全体像

1. 認定申請で求められる書類の全体像

在留資格認定証明書交付申請(以下「認定申請」)は、海外から特定技能外国人を初めて招へいする際に行う手続きです。出入国在留管理庁「特定技能外国人受入れに関する運用要領」(令和8年8月改正)によると、必要書類は大きく次の3カテゴリに分かれます。

カテゴリ 主な準備主体 書類の性格
申請書類(共通) 受入れ企業・行政書士 申請書本体・雇用契約関係
受入れ機関の適格性に関する書類(適格性書類) 受入れ企業 社会保険・納税・登記等の証明書
外国人本人に関する書類 外国人本人・送出機関 試験合格証明・健康診断・身分証明等

「在留資格認定証明書交付申請」とは

海外にいる外国人を特定技能として招へいする場合に、受入れ企業が代理人となって出入国在留管理局に提出する申請です。許可されると在留資格認定証明書が交付され、外国人はこれを使って在外日本大使館でビザ(査証)を申請します。すでに日本国内に在留している外国人の場合は「在留資格変更許可申請」が必要となり、提出書類の種類が一部異なります。

また、出入国在留管理庁の運用要領では、一定の基準を満たす特定技能所属機関については、適格性書類の提出を申請時に省略し、年1回の定期届出のタイミングで提出することが認められています。初めて受け入れる企業は省略要件を満たさないことが多いため、原則として全書類を用意する前提で準備を進めることが実務上の目安です。 関連する内容は「特定技能1号の要件とは?取得条件・技能試験・企業側の義務をわかりやすく解説」でも解説しています。

2. 受入れ企業(特定技能所属機関)が準備する書類

2. 受入れ企業(特定技能所属機関)が準備する書類

受入れ企業が用意する書類は、「雇用契約・支援計画関係」と「機関の適格性を示す証明書類」の2つに分けて整理できます。

雇用契約・支援計画関係

特定技能基準省令第1条・第2条および出入国在留管理庁運用要領の確認対象書類に基づき、主に以下の書類を作成・収集します。

  • 在留資格認定証明書交付申請書(出入国在留管理庁の書式)
  • 特定技能雇用契約書の写し(参考様式第1-5号。外国人が理解できる言語による翻訳も必要)
  • 雇用条件書の写し(参考様式第1-6号。報酬・労働時間・業務内容・費用控除等を明記)
  • 特定技能外国人の報酬に関する説明書(参考様式第1-4号。同等業務の日本人と比較した報酬水準の説明)
  • 1号特定技能外国人支援計画書(参考様式第1-17号。登録支援機関に委託する場合も必要)
  • 雇用の経緯に係る説明書(参考様式第1-16号。あっせん事業者の有無にかかわらず提出)
  • 特定技能所属機関概要書(参考様式第1-11-1号)

雇用契約書・雇用条件書の翻訳について

出入国在留管理庁の運用要領では、雇用条件書(参考様式第1-6号)や支援計画書(参考様式第1-17号)は「申請人が十分に理解できる言語により作成し、申請人が内容を十分に理解した上で署名」していることが求められます。10か国語の翻訳様式が出入国在留管理庁のホームページに掲載されているため、対象外国人の母語に対応した様式を活用してください。翻訳費用は別途かかることが多く、行政書士に依頼する場合も同様です。

機関の適格性を示す証明書類(適格性書類)

受入れ企業が労働・社会保険・租税関係の法令を遵守していることを証明する書類群です。出入国在留管理庁の運用要領に基づき、主に以下が対象となります。

書類の種類 取得先・発行元 取得期間の目安
登記事項証明書(法人の場合) 法務局(オンライン申請も可) 即日〜数日
役員の住民票の写し 市区町村窓口 即日
労働保険料等納付証明書(未納なし証明) 都道府県労働局 数日〜1週間程度
社会保険料納入状況照会回答票または健康保険・厚生年金保険料領収証書の写し(直近24か月分) 日本年金機構(年金事務所) 郵送申請の場合1〜2週間程度
納税証明書(その3):国税(法人の場合は源泉所得税・法人税・消費税等) 税務署(e-Tax・窓口) 即日〜数日
法人住民税の納税証明書(直近2年度分) 市区町村 即日〜数日
中長期在留者の受入れ実績等に関する資料(受け入れた中長期在留者リスト等) 自社で作成(参考様式第1-11-2号等) 自社作成

社会保険料証明書の取得は早めに着手を

社会保険料納入状況照会回答票は、日本年金機構への郵送申請から交付まで1〜2週間程度かかる場合があります。また、納付記録の反映に時間を要するため、直近月の領収証書の写しと合わせて提出が必要になるケースもあります。書類収集の中で最も時間がかかりやすい項目のひとつであるため、申請準備の開始と同時に取得手続きに着手することをお勧めします。

3. 外国人本人側が準備する書類

外国人本人に関する書類は、「技能・日本語能力の証明」と「身分・健康に関する書類」に分けられます。出入国在留管理庁運用要領第4章第1節に定める基準に対応するものです。

技能試験・日本語試験の合格証明

特定技能1号では、就労しようとする分野の技能評価試験と日本語試験(JFT-BasicまたはJLPT N4以上が原則)の合格が求められます(上陸基準省令)。合格証明書の写しが申請書類に含まれます。

  • 分野別技能評価試験の合格証明書の写し(各分野所管省庁が実施または認定する試験。分野ごとに試験名が異なる)
  • 日本語試験の合格証明書の写し(JFT-BasicまたはJLPT合格証等)

技能実習2号修了者は試験が免除される場合がある

出入国在留管理庁の運用要領によると、技能実習2号を良好に修了しており、実習の職種・作業と特定技能1号の業務に関連性がある場合、技能試験と日本語試験(N4水準を求める分野)は原則として免除されます。この場合、合格証明書の代わりに「技能検定3級または技能実習評価試験(専門級)の実技試験合格証明書の写し」または「技能実習生に関する評価調書(参考様式第1-2号)」が確認対象の書類となります。ただし、自動車運送業分野(タクシー・バス運転者)や鉄道分野(運輸係員)ではN3レベルが必要なため、技能実習2号修了者であっても日本語試験の免除は適用されません。詳細は技能実習2号から特定技能1号への移行手続きの解説記事もご確認ください。

身分・健康に関する書類

  • パスポート(旅券)の写し(有効期限・国籍の確認。退去強制令書の円滑な執行に協力する国の旅券であることが要件)
  • 健康診断個人票(参考様式第1-3号。申請日から遡って3か月以内に受診したもの。医師の署名が必要)
  • 受診者の申告書(参考様式第1-3号(別紙)。通院歴・入院歴・手術歴・投薬歴を医師に申告したことの確認)
  • 証明写真

健康診断書の注意点

出入国在留管理庁の運用要領では、胸部エックス線検査に異常所見がある場合、喀痰検査を実施し活動性結核でないことの確認が求められます。また、健康診断個人票は申請人が理解できる言語で作成し、日本語訳も添付する必要があります。海外で受診する場合は、様式の形式が日本の様式と異なっていても構いませんが、少なくとも参考様式第1-3号に記載された検診項目を含み、「安定・継続的に就労活動を行うことについて」医師の署名があることが必要です。

費用・保証金に関する確認書類

外国人が来日前に支払った費用の内容を理解し合意していること、保証金や違約金契約がないことを確認するための書類も必要です。

  • 雇用の経緯に係る説明書(参考様式第1-16号。外国人本人の署名が必要)
  • 1号特定技能外国人支援計画書(参考様式第1-17号。外国人本人の署名が必要)

4. 登録支援機関が準備・確認する書類

特定技能1号外国人の支援を登録支援機関に委託する場合、委託に関する書類が申請書類に追加されます。出入国在留管理庁の運用要領第6章第4節に基づき、支援計画の全部を委託した場合は、受入れ企業の「支援計画の適正な実施の確保に係る基準」に適合しているとみなされます。

書類 準備・作成の主体 内容
登録支援機関との支援委託契約書の写し 受入れ企業・登録支援機関 委託する支援業務の範囲・費用等を明記したもの
1号特定技能外国人支援計画書(参考様式第1-17号) 登録支援機関が作成を補助し、提出義務者は受入れ企業 義務的支援10項目の実施方法・担当者等を記載
登録支援機関概要書(参考様式第4-1号) 登録支援機関 登録番号・支援体制・対応言語等

支援計画書は申請書類のひとつであるだけでなく、受入れ後の継続的な義務の基準になります。支援計画の内容と実態が乖離しないよう、登録支援機関と受入れ企業が事前に役割分担を明確にしておくことが重要です。支援計画の内容と実務上の整備ポイントについての詳細は、支援計画の解説記事もあわせてご参照ください。

登録支援機関を利用しない場合(自社支援)の追加書類

登録支援機関に委託せず自社で支援を行う場合、受入れ企業自身が支援責任者・支援担当者の選任基準を満たす必要があります。その場合、支援責任者や支援担当者の履歴書(参考様式第1-20号・第1-22号)、過去2年間に中長期在留者の受入れまたは管理を適正に行った実績を示す書類(参考様式第1-11-2号等)の提出が求められます。

5. 分野固有の書類と発行元の確認

特定技能の認定申請では、上記の共通書類に加えて、就労する分野ごとに所管省庁が定める固有の書類が必要になります。出入国在留管理庁の運用要領では「本要領別冊(分野別)を参照」と明記されており、農林水産省・厚生労働省・国土交通省等の各省庁が公表するチェックリストや様式を個別に確認する必要があります。

分野(例) 所管省庁 固有書類の例
介護 厚生労働省 介護日本語評価試験の合格証明書(免除の場合を除く)
建設 国土交通省 建設特定技能受入計画の認定通知書の写し等
農業 農林水産省 農業特定技能協議会への入会証明(派遣の場合は別途書類)
飲食料品製造業 農林水産省 食品産業特定技能協議会への加入証明等
外食業 農林水産省 外食業特定技能協議会への加入証明等

分野によっては、申請前に協議会への加入が完了していることが必要な場合があります。加入手続きに時間がかかることもあるため、申請スケジュールを組む際は分野別の要件を早期に確認してください。

6. 不足・追加資料が求められた場合の対応

出入国在留管理局から追加資料(追加書類)の提出を求められることがあります。これは審査上の確認事項であり、申請内容の補完を目的とするものです。対応が遅れると審査期間が延びることになるため、連絡体制を整えておくことが重要です。

追加資料への対応で確認すること

  1. 入管からの通知内容と提出期限を確認する(期限を過ぎると不許可になる場合がある)
  2. 追加資料の種類が受入れ企業側・外国人本人側・登録支援機関側のどこに関するものかを特定する
  3. 証明書類の発行が必要な場合は取得先に速やかに依頼する
  4. 行政書士に申請取次を依頼している場合は、通知を受け取り次第、担当者へ連絡する

追加資料の依頼が来たら、すぐに行政書士へ連絡を

行政書士に申請を依頼している場合、入管からの追加資料の求めは行政書士宛に届くことが多いですが、企業側や登録支援機関側で準備が必要な書類が含まれることがあります。追加資料対応は提出期限が定められているため、関係者間の連絡に時間をかけると期限を過ぎるリスクがあります。通知を受け取ったタイミングで担当行政書士へ内容を共有し、準備すべき書類と役割分担を確認することが最初の行動として適切です。当事務所(行政書士法人ロータス)でも、申請取次の業務範囲として入管からの追加資料対応を含めています。

7. よくある質問(FAQ)

Q. 認定申請に必要な書類のうち、企業側が取得しなければならないものは何か?

A. 受入れ企業が自ら取得・発行依頼をする主な書類は、労働保険料等納付証明書(都道府県労働局)、社会保険料納入状況照会回答票または領収証書の写し(日本年金機構)、納税証明書その3(税務署)、法人住民税の納税証明書(市区町村)、登記事項証明書(法務局)、役員の住民票の写し(市区町村)です。雇用契約書・雇用条件書・支援計画書は自社で作成(または行政書士が作成補助)するものです。証明書の発行には数日から2週間程度かかるものもあるため、申請準備の初期段階から取得手続きを始めることが重要です。

Q. 技能試験合格証明はどのような形で申請書類に含まれるか?

A. 分野別運用方針に定める技能評価試験の合格証明書の写しを申請書類に添付する形で提出します。試験の実施機関や証明書の様式は分野ごとに異なります。技能実習2号を良好に修了しており職種・作業と業務の関連性がある場合は試験免除となり、代わりに技能検定3級等の実技試験合格証明書の写し、または技能実習生に関する評価調書(参考様式第1-2号)が確認対象書類となります。日本語試験についても同様に、JFT-BasicまたはJLPTの合格証の写しを添付します。

Q. 登録支援機関に委託しない場合、企業が追加で用意する書類は何か?

A. 自社で支援を実施する場合は、支援責任者および支援担当者の選任基準(出入国管理及び難民認定法第2条の5および特定技能基準省令第2条第2項第1号)を満たす必要があります。具体的には、支援責任者の履歴書(参考様式第1-20号)、支援担当者の履歴書(参考様式第1-22号)、過去2年間に中長期在留者の受入れまたは管理を適正に行った実績に関する資料(参考様式第1-11-2号等)が必要です。自社支援の体制整備は、書類準備だけでなく実際の支援実施能力も問われるため、初めて受け入れる企業では登録支援機関への全部委託を選択するケースが多くなっています。

Q. 追加資料の要求があった場合、どの時点で行政書士に連絡すればよいか?

A. 入管から追加資料の求めが届いた時点で、すぐに担当行政書士へ連絡することが必要です。追加資料には提出期限が設定されており、対応が遅れると審査が長期化したり不許可になるリスクがあります。行政書士に申請取次を依頼している場合、追加資料の通知は行政書士宛に届くことが多いですが、企業側や本人側で準備が必要な書類が含まれる場合は、担当者間で速やかに内容を共有し、準備役割を確認してください。

Q. 書類が全部揃っていない状態で申請の相談はできるか?

A. 書類がすべて揃っていない段階でも、行政書士への相談は可能です。申請に必要な書類の全一覧は、本人の在留状況・受入れ分野・支援体制によって異なるため、まず申請の種類と個別の事情を確認したうえで、必要書類を案内するというのが実務上の進め方です。証明書類の取得先や取得期間を把握してからスケジュールを組む方が、無駄な取り直しを防げる場合があります。ご依頼の流れと準備開始のタイミングについても確認できます。

まとめ

特定技能1号認定申請の必要書類:カテゴリ別チェックポイント

  • 受入れ企業が用意するもの:雇用契約書・雇用条件書・報酬説明書・支援計画書・雇用経緯説明書・納税証明書・社会保険料証明・登記事項証明書・役員住民票など
  • 外国人本人が用意するもの:技能試験・日本語試験合格証明書の写し・健康診断個人票(申請日から3か月以内)・パスポートの写し・雇用経緯説明書・支援計画書への署名
  • 登録支援機関に委託する場合に追加されるもの:支援委託契約書の写し・登録支援機関概要書
  • 分野固有の書類:介護・建設・農業等の分野ごとに所管省庁が定めるものを別途確認する
  • 証明書の取得期間:社会保険料証明(1〜2週間程度)・労働保険証明・納税証明(数日)など、取得に時間がかかるものから着手する
  • 追加資料への対応:入管からの通知を受け取り次第、担当行政書士へ即時連絡する
編集・掲載:行政書士法人ロータス
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